気侭雑記帳

今みくし覗いたら、とある方々の日記にこの事が書かれていて呆然としました。

みくし内のリンクを張るのも気が引けたので、別の所のリンクを張ります。

作家、栗本薫さんが死亡 MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/090527/bks0905271113000-n1.htm

言葉が出ません。


私は栗本薫の大ファンではありません。
栗本氏の著作は、ミステリ方面(伊集院シリーズ)を読む程度でした。
近頃読書量が激減し、好きだと思っていた作家さんの新作ですら手に取る機会が減ってきています。
なので栗本氏の近作も読んではいませんでした。
しかし。
栗本氏の著作物で尤も印象強い作品があります。

天狼星

殺人鬼シリウスが登場する、スリラーと言うか、ホラーと言うか。
…伊集院シリーズに位置するミステリなんですけども。

はじめてこの作品に触れたのは学生時代。
友人から「凄い怖いから読んでみて」と貸してもらった物でした。
当時の私はまだミステリには目覚めてなく、しかしそれでも本を読むのは好きな学生でした。
ホラーも少しは読んでいましたが、今もそうであるようにホラーはやっぱりちょっと苦手。
怖いのはちょっと…と尻込みする私に「読まないと損だから！」と手渡した友人。
帰宅後、夕食を終えて読み始めた私でしたが…。

あまりの怖さにページを閉じて「読むのお仕舞い！」とは出来ずに、朝になるまで布団を被って貪るように読み終えました。

翌日学校で「怖かったけど続きが気になって全部読んじゃったよ…」と本を返却する私に向けた友人の顔が呆れてたのか「してやったり」の表情だったのかは記憶の外となっております。

その後数年してミステリに目覚めた私は、改めて天狼星を購入しました。
当時は怖かったけど今は…と読み返しても、やはり怖かったです。

ミステリだけどホラーに寄ってるとても怖い作品をあげろといわれると、真っ先に天狼星か殺人鬼(綾辻氏作品)が浮かびます。
栗本作品の所持数は少なかろうと思いますが、読了後の印象度合いでは高い位置に居た作家さんだと思います。


栗本氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。


またひとつの時代が終わりましたね……。